海外生活を夢見る医学生がUSMLE(米国医師免許試験)を目指す話。

某国公立大学の医学生が「医者」と「海外生活」の2つの夢を果たすため、USMLE(米国医師国家試験)を受験することを決意。現在2年生。合格までの記録を書いていきます。

学校の試験勉強でUSMLEの勉強はストップしてます・・・

こんにちは。

 

実は自分の大学は今試験期間の真っ最中です・・

1月初めは学校の勉強の方にも余裕があったので,

少しずつUSMLE関連の勉強を進めてはいたんですが,

ちょっと最近は試験が立て込んできていることもあり,

USMLEの勉強の方はお休み中です.

 

一応勉強の進捗状況はというと,

BRS physiologyのChapter 2を読んでいる途中で数日前から止まっています.

2月に入れば試験も終わるので,試験が終わり次第

USMLEの勉強の方を再開しようかなと思っています.

 

春休みはまとまった時間が取れそうなので,

また少しずつ進めていきたいと思っています.

もちろん大学生なんで遊ぶところは遊んで,

部活もやって,隙間時間で勉強できたらなと思っています.

 

ではでは。

【ひとり勉強会2】膜電位と平衡電位(生理)

今日もただいま勉強中の

「Board Review Series Physiology」のChapter 1 から

僕が難しいなと思った問題,間違った問題を

自分の復習用にまとめていきます。

 

今日の問題はこちら.

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In an experimental preparation of a nerve axon, membrane potential (Em),

K⁺ equilibrium potential, and K⁺ conductance can be measured. Which

combination of values will create the largest outward current flow?

(A) Em= -90mV  Ek= -90mV  K conductance= 1

(B) Em= -100mV  Ek= -90mV  K conductance= 1

(C) Em= -50mV  Ek= -90mV  K conductance= 1

(D) Em= 0mV  Ek= -90mV  K conductance= 1

(E) Em= +20mV  Ek= -90mV  K conductance= 1

(F) Em= -90mV  Ek= -90mV  K conductance= 2

(Board Review Series Physiology 6th edition p27 -- Chapter 1 Review Test No.35)

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この問題なんですが,

「membrane potential (膜電位)」と「equilibrium potential (平衡電位)」が

きちんと区別できていて、なおかつ

膜電位がどうして生じるのかを理解できているかが

わかっていないと解けないんじゃないかなと思います。

 

大学ではこの辺をさらっと流されてしまったため、

この部分はしっかり教科書を読みこみました.

 

慣れない言葉でいうと「conductance」ですかね。

conductanceとは、特定のイオンに対して

生体膜をどれだけ透過することができるかを示した値です.

つまりconductanceが高いほうが透過しやすいということです。

 

まず、明らかに間違いなのが(A)と(F)です。

膜電位とカリウムの平衡電位が等しいので

カリウムの移動は起こりません。

カリウムの移動が起こらないので当然conductanceは関係ないですね)

 

次に(B)なんですが、

Em= -100mV , Ek= -90mVです.

 

「濃度勾配による拡散力」と「拡散を引き留めようとする電気的な力」が

釣り合って見かけ上のカリウムの動きが止まっているとき,

細胞外に対して細胞内が-90mVになっているのです(平衡電位)

 

しかしこのとき,膜電位は -100mVなので,

カリウムは内側方向に10mVの力で引かれることになります.

ということはカリウムは内側へ移動することになります.

この選択枝は間違いです.

 

(C)(D)(E)は(B)の逆ですね。

なのでカリウムは外側へ移動することになります(= outward current flow)

あとは力比べです.膜電位と平衡電位の差が大きいほうが

より大きい駆動力を生むことになるので,

正解は(D)になりますね。

 

ちなみに僕がこの問題を始めて解いたときは不正解でした.

やってみてくださいね。

 

では、この辺で.

 

 

 

 

【ひとり勉強会1】浸透圧の問題(生理)

こんにちは.

 

先日から大学のテスト勉強の合間にちょくちょくと

生理の勉強を進めております.

 

「Board Review Series Physiology 6th edition」

を教科書として使っているのですが,

ついこないだ【Chapter1 Cell Physiology】を読み終えたので

章末問題の中でも間違えた問題,難しかった問題を

自分の復習用に掲載していきます.

 

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In a hospital error, a 60-year-old woman is infused with large volumes of a solution

that causes lysis of her red blood cells (RBCs). The solution was most likely

(A) 150mM NaCl

(B) 300mM mannitol 

(C) 350mM mannitol

(D) 300mM urea 

(E) 150mM CaCl₂

(Board Review Series Physiology 6th edition p.24 -- Chapter 1 Review Test No.9)

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問題文自体は簡単だと思うんです.

 

強いて言うなら lysis:溶解 ぐらいが単語としては微妙かと.

僕はlysisの意味を知りませんでしたが、

浸透圧の問題で赤血球が出てきた時点で

「あ、溶血のことか」

とわかりました。

 

溶血は赤血球を低張液に浸したときに起こるので,

(A)から(E)のモル浸透圧濃度(=osmolarity)を計算して、

等張液(0.9%食塩水)のモル浸透圧濃度と比較すればおしまいです.

 

等張液のモル浸透圧濃度は308 Osm/Lになります.

おそらくこの問題では300 Osm/L とするのでしょう。

 

(A)~(E)のモル浸透圧濃度を計算すると

(A)300 Osm/L  (B)300 Osm/L  (C)350 Osm/L (D)300 Osm/L  (E)450 Osm/L

です。

 

とここで「ん?」と思うわけです。

低張液(=hypotonic)が無いんですね・・・

 

実はここでそれぞれの物質自身の膜透過性について

考える必要があるわけです.

この教科書では 「Reflection coefficient: 反射係数」 

という言葉で紹介されています.

 

実はGoogleで「反射係数 生理」と調べても、

適当なページが出てこないので、

あまり日本ではなじみの無い言葉なのだと思います。

(実際僕も学校で習った言葉ではありません)

 

反射係数の意味は簡単で、教科書にはこう書いてあります。

 

Refrection coefficient between zero and one that describes

the ease with which a solute permeates a membrane/

 

つまり、膜を完全に透過するものの反射係数を1、

膜を透過しないものの反射係数を0として、

膜の透過しやすさを0~1の数字で表す

といったところです。

 

反射係数を考慮にいれた浸透圧のことを

「effective osmotic pressure」というそうで、

通常の浸透圧(ファントホッフの式から求められるやつ)

に反射係数をかけることによって求めるとのことです。

 

で、実は尿素(urea)の反射係数は0なんですね・・・

つまり、effective osmotic pressureを計算すれば

(D)の浸透圧は0になります.

 

ということで正解は(D)だったわけです。

 

たぶん尿素が膜を透過することを知っていれば

できた問題だったのでしょう・・・

(腎臓の生理で習った気もするんですが,忘れてましたね)

 

それにしてもを問題設定にあるように

尿素を患者さんに間違って投与することなんてあるんですかね・・・

 

では、この辺で。

 

 

 

 

僕の英語力。

こんにちは。

 

USMLEを受ける予定の僕でありますが、

そもそも英語力がいかほどなのかということを

申し上げておきましょう。

 

僕の英語力は

・英検準1級

TOEIC 720点 

とこんな感じです。

 

医学生の中でどれぐらいのレベルなのかはよく分かりませんが、

武器になるほどの英語力は持ち合わせてはいません。

 

「Wiriting」「Listening」「Reading」はまだできるかもしれませんが、

「Speaking」に関してはさっぱりダメです。

(実際英検準1級の面接試験は合格最低点でした)

 

英語で話しかけられようものなら、

まじでキョドります。

 

将来こんなんで海外生活できんのかって話ですよね。

 

では、この辺で。

 

とりあえず今後しばらくの勉強計画【2017冬】

とりあえず今後しばらくの勉強計画を立ててみました。

 

まあ、まずなんの教科からやるかということなんですが、

「生理」からやることにしました。

 

選んだ基準としてはまず、すでに学校で習っている教科であること、

それから単純暗記系以外であることの2つです。

 

すでに学校で「解剖」「組織」「生理」「生化学」「発生」

の5つは習っているんですが,上の基準にあてはまるのが

「生理」だったので、「生理」から勉強始めます。

 

まあ、知り合いの先輩的の話的にもサイトを見た感じでも

「生理」からやるべきっぽいですしね。

 

使うテキストはこいつ。

「Board Review Series Physiology 」

 

BRS Physiology (Board Review Series)

BRS Physiology (Board Review Series)

 

 USMLE対策本としてはかなり有名なんだとか。

 

年末にamazonで注文してこないだ届きました。

 

ありがたいことに生理の本なのに薄い!!

生理学の教科書はごついイメージしかなかったので

(標準生理学のことですが・・・)

やる気もアップしました!

 

学校の試験の方が始まってしまっているので

あんまりがっつりはできないかもしれませんが、

ちょこちょこやっていきたいと思います。

2年生の間には通読するつもりです。

 

各チャプターに章末問題がついていました。

間違えた問題の中で難しいやつがあったら

このブログで記事にしてもいいかなと思っています。

自分の復習にもなるし。

 

では、この辺で。

はじめまして。自己紹介。

こんにちは。はじめまして。

僕のブログに来ていただきありがとうございます。

このブログを始めるにあたって、

管理人である僕の自己紹介や、このブログについて書きたいと思います。

 

ブログのプロフィールにもあるように、

僕は現在、某国公立大学医学部に所属している医学生です。

ブログを開設した2017年1月時点で、大学2年生です。

 

医療ドラマが大好きだった僕は、

「医者になること」が小さいころからの夢でした。

 

中学高校と公立でしたが、まあなんとか勉強をがんばって

医学部に入ることができました。

 

医学部には入ることができたので、

このままいけば医者にはなれるわけですから

僕の夢は果たされることになると思います。

 

ですが、僕にはもう一つ夢がありました。

それは「海外生活」です。

 

実は数年前にアメリカにホームステイに行った経験があり、

そのとき以来「将来は海外に住みたいな」と思っていました。

 

ところが医者になってしまっては、海外で働くことは難しいし

「海外生活」の夢はかなえられないと思っていました。

 

ところが数か月前、

図書館で先輩が英語の教科書を広げて勉強しているところを見かけました。

話を聞くとその先輩はアメリカの医師国家試験(USMLE)を受けるというのです。

 

「ん、これは医者をやりながら海外生活ができるんじゃないのか??」

 

と思った僕でしたが、話を聞いているとデメリットも多いとのこと。

 

日本語でさえ覚えるのが大変な医学知識を慣れない英語でも勉強するわけです。

実際その先輩はかなり賢い人ですが、

大学の勉強もこなしつつUSMLEの勉強をするのはかなりきついとのことです。

 

それからアメリカの医師国家資格をとったとしても、

実際にアメリカで臨床医になるのは大変らしく、

国家資格を取得しただけで終わってしまうひともおり、

時間を費やしただけになるかもしれないとのことでした。

(医学英語の勉強を目的とするならば意味はあると思いますが)

 

正直結構悩みました。

大学での成績は割といい方です。

ですが、「海外生活がしたい」なんていうナメたような軽い動機で

勉強し続けることができるのだろうかと思いました。

 

まあ、でもやったことは必ず自分のためにはなるはずだと思ったので、

USMLEの受験、合格を目指すことにしました。

 

ただやるからには簡単にはあきらめたくないということもあり、

自分の勉強のモチベーションのためにも、

このブログを書くことにしました。

 

更新は不定期になると思います。

 

内容については、どんな勉強をやったかとか、

知識の整理とかを書いていくつもりです。

 

せっかくなら同じ目標を持った人たちとも繋がりたいと思っています。

 

僕の自己紹介はこの辺で終わろうと思います。

 

ではでは、よろしくお願いします。